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十戒

チャールトン・ヘストン主演の「十戒」をDVDで観ました。全部で3時間半の長編、DVDは前半と後半、2枚に分かれていました。モーセは生まれてすぐに殺される運命でしたが、川に流されている所をエジプト王女に拾われ、エジプトの王子として育てられます。しかし、自分がヘブライ人の奴隷の子供であるという出生の秘密を知り、王族としての未来を捨てて、自ら奴隷になる道を選びます。奴隷の女性を助けようとして捕らえられたヨシュアを助けるため、エジプト人を殺したモーセは、罰として国外へ追放されます。モーセは砂漠を歩いて移動し、命からがらシナイ山の麓に逃れ、そこで出会った女性と結婚し、羊飼いになります。すると、しばらくして、ヨシュアがモーセを尋ねてやって来ます。ヨシュアからの訴えを聞き、神からヘブライ人達を救い出すようにとの召命を受けたモーセは、エジプトへ戻りました。その後、どうやってヘブライ人奴隷を救い出し、カナンの土地まで導いたかについては、旧約聖書にある通りです(ヨシュアを後継者とする所で映画は終わりますが)。

モーセがヘブライ人を助けるため、エジプト人を殺し、逃亡したという話が一般的かと思いますが、この映画の中では、ヨシュアを助けたことになっています。また、ヨシュアがモーセを尋ねてやって来た、というあたりも、映画用に脚色されているのではないかと思いました。でも、モーセにとってヨシュアは、早い時期から強い絆で結ばれた関係だったのではないかと想像できます。

モーセは数々の奇跡を起こしますが、ヨシュアや、後の世に現れるダビデのような軍神のイメージはあまりないように思います。どこか、神話の中の登場人物のようなイメージ。実際には、奇跡として伝えられている事は、モーセがあみ出した戦術によっていたりするかもしれませんが、全て神の起こした奇跡だとされている事が、モーセを人間離れした人物に作り上げているように思います。実際、神が起こした奇跡以前に、出生にまつわるエピソードや、育った過程など、それ自体が奇跡以外の何物でもないと思います。まず、もしモーセの母親がモーセを川に流していなかったら、エジプトの王女が奴隷の子供を自分の息子として育てるなどという大胆で危険な事をしていなかったら、モーセが神様に用いられることもなく、イスラエルという国自体がなくなっていたかもしれないんですよね。当然、キリスト教も起こらなかっただろうし、本当に実話とは思えないような、奇跡のような話です。

モーセが神様から授かった十戒の刻まれた石板を持ってシナイ山を降りた時、ヘブライ人達は、金の子牛の像を拝んで、堕落した生活を送っていました。神はその事に激しく怒り、偶像崇拝をした者達を殺してしまいます。映画にはありませんでしたが、神はその後も、モーセに反抗した者達を罰して殺しています。壮大な目的のために、多くの血が流れたんですよね。人は神を畏れることにより戒めを守ることができますが、そこからは自由が奪われていく・・・。罪が赦され自由になることにより、愛を知りますが、その先には堕落が待ち受けている・・・。それが、何千年もの間、そしてこの先も、変わらずにある現実なのだと思います。

でも、キリスト教の神様は、常に私たちに希望を用意してくださる方だと思うんです。モーセがエジプトの王子だった頃、愛し合っていた王女は、モーセが追放された後、ファラオの后になります。彼女の夫は欲深く、冷酷な権力者。当然の事ながら、王女も若かりし頃の純真さを失います。彼女はモーセに求愛して拒まれますが、モーセへの変わらぬ愛ゆえに、モーセの息子を助けるんです。母親がモーセを助けたように、エジプトの王女がモーセを育てたように、ファラオの后がモーセの子供を助けたように、神様は信仰があるなしに関わらず、私たちを用いてくださる。そして、それを大いなる御業に役立ててくださるんですね・・・。

<十戒>
1.主が唯一の神であること
2.偶像を作ってはならないこと(偶像崇拝の禁止)
3.神の名を徒らに取り上げてはならないこと
4.安息日を守ること
5.父母を敬うこと
6.殺人をしてはいけないこと(汝、殺す無かれ)
7.姦淫をしてはいけないこと
8.盗んではいけないこと
9.偽証してはいけないこと(嘘を言ってはならない)
10.隣人の家をむさぼってはいけないこと
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